データ可視化とは?メリットや表現方法、成功のためのポイントを解説

企業に蓄積したデータの活用方法として「データの可視化」があります。データの可視化とは、データをイラスト・グラフ・チャートなどでビジュアル化する手法のこと。単なる数値の羅列であるデータに価値をもたせる方法として、多くの企業が取り入れています。この記事では、データ可視化のメリットや代表的な表現方法、成功させるためのポイントを、当社(Liberty Data Design)がデータ基盤・BI導入の現場で得た知見も交えてご紹介します。
- Index
- 2データ可視化のメリットは?
- - 意思決定がスピーディーに行えるようになる
- - 組織全体で共通認識を持ちやすくなる
- - データが誰でも扱えるようになる
- - 新しい課題や気づきが得られる
- - データドリブンな企業活動ができる
データ可視化とは?
データ可視化とは、膨大な数値データをグラフやチャートなどの視覚的な形式に変換し、パターンや傾向を直感的に理解できるようにする手法です。数値の羅列を「意思決定に使える情報」に変えることが目的で、経営判断や提案資料など重要な場面で活用されます。

まずは、データ可視化とは何か?なぜ求められているのか?などについてご紹介します。
データ可視化とは?
データ可視化とは、膨大な数値データをグラフやチャートなどの視覚的な形式に変換し、データのパターンや傾向を直感的に理解しやすくする手法です。単なる数値であるデータを可視化することで、複雑な情報を簡単に把握し、データから得られる洞察を最大限に引き出すことができます。データから導き出せる傾向や洞察を簡単かつわかりやすく表現する手法として、経営の意思決定などの重要なシーンのほか、提案資料などにも活用されています。
データ可視化が求められる理由は?
DX化やAIテクノロジーの進化によって、企業に蓄積したデータを経営や事業の意思決定に活用できるようになりました。ただ、データはそのままでは数値の羅列であり、見ただけでは、その有用性を認識することができません。そこで求められるようになってきたのが、データをわかりやすく見やすく加工する「可視化」の手法です。データ活用の広がりに合わせて、データの可視化もニーズが高まっています。データ可視化のメリットは
データ可視化の主なメリットは、①意思決定のスピードアップ、②組織での共通認識の形成、③データの民主化(誰でも扱える)、④新しい課題・気づきの発見、⑤データドリブン経営の実現の5つです。数値を「見える化」することで、データが意思決定に組み込まれるようになります。

データ活用の広がりに合わせて、ニーズが高まったデータの可視化ですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、データ可視化のメリットについてご紹介します。
意思決定がスピーディーに行えるようになる
データを可視化することで、複雑な情報を直感的に理解しやすくなり、「データの読み解き」が素早く行えます。たとえば、グラフやチャートを用いてデータを視覚的に訴えかけることで、現状把握や問題の原因、改善策の提案内容がスムーズに理解でき、経営者や管理職は素早く的確な意思決定を下すことができます。組織全体で共通認識を持ちやすくなる
可視化されたデータはテキスト・イラスト・グラフ・チャートなどで表現されるため、数字だけ、文字だけの内容よりもイメージがしやすく、記憶に定着しやすくなります。また、情報の解釈に関する齟齬が減少するという特徴もあり、組織全体で同じ内容を共有しやくなるのです。データが誰でも扱えるようになる
データ可視化により、専門知識がなくても複雑なデータを理解しやすくなります。これにより、データ分析のスキルの属人化が解消され、組織内の誰もが簡単に情報を扱えるようになります。結果として、データを活用できる人材の幅が広がり、組織全体のデータリテラシーが向上します。属人化の解消について詳しくは属人化しないデータ分析の設計法もご参照ください。新しい課題や気づきが得られる
視覚化されたデータからは、数字だけでは見つけられない新たな傾向や関係性を発見することができます。たとえば、データの可視化によってパターンや異常値が明確になることで、これまで気づかなかった課題や機会を特定できる可能性が高くなります。可視化という加工を施すことで、データからより深い分析、または新しいアイデアを導き出しやすくなるのです。データドリブンな企業活動ができる
データドリブンとは、主観や経験に頼らないデータに基づいた意思決定を行う手法のことです。より合理的で成功可能性が高い意思決定が行える経営方法として、近年注目を集めています。データをわかりやすく、見やすく可視化することは、このようなデータドリブンな経営に欠かせない要素です。データの可視化を積極的に行い、企業活動のさまざまな局面で活用することで、データドリブンな経営を促進することができます。データ可視化の表現手法は?
代表的な表現手法は、グラフ・チャート、ヒートマップ、データストーリーテリング、インフォグラフィック、地図によるビジュアライゼーションです。伝えたい内容(比較・傾向・関係性・分布)と対象者に合わせて、適切な手法を選ぶことが重要です。

データ可視化にはさまざまな表現手法があり、それぞれのデータの特性や伝えたい内容に合わせて適切な方法を選択することが大切です。以下、代表的な表現手法をご紹介します。
グラフやチャートで表現する
グラフやチャートは最も一般的なデータ可視化の手法です。以下のような方法でデータを表現します。【データ可視化で活用されるグラフ・チャート】
・棒グラフ:カテゴリー別の比較に適しています。 ・折れ線グラフ:時系列データの推移を表現するのに適しています。 ・円グラフ:全体に対する割合を示すのに効果的です。 ・散布図:2つの変数間の関係を視覚化するのに適しています。 これらのグラフ・チャートを活用することで、データの傾向や比較を直感的に理解しやすくなります。
ヒートマップで表現する
ヒートマップは、データの値を色の濃淡で表現する手法です。大量のデータを一覧で表示し、パターンや傾向を視覚的に把握するのに適しています。たとえば、地域ごとの売上データや、時間帯別のウェブサイトアクセス数などを表現するのに効果的です。データをストーリーに落とし込む
可視化とは少し異なりますが、データをストーリーで表現する手法もあります。データストーリーテリングとも呼ばれています。データを単に表示するだけでなく、物語の形式で提示することで、データの背景や意味、そこから導き出される洞察を効果的に伝えることができます。たとえば、「企業の成長過程を時系列で示しながら、各段階での重要な意思決定とその結果を説明する」といった方法が考えられます。インフォグラフィックを活用する
インフォグラフィックは、複雑な情報やデータを視覚的に分かりやすく表現する手法です。グラフィックデザインを活用し、テキスト、イラスト、グラフなどを組み合わせて情報を整理します。専門性が高い、または複雑なデータを一般向けにわかりやすくしたり、複数の関連データをひとつの画像にまとめたりするときに効果的です。地図によるデータビジュアライゼーション
地理的な情報を含むデータを視覚化する際に有効な方法です。たとえば、以下のような用途で活用されています。【地図によるデータビジュアライゼーションの活用事例】
・地域ごとの売上データの表示 ・人口密度の分布図 ・気象データの地図上での表現 ・店舗の位置情報と周辺の人口動態の関連付け 地図を用いることで、位置に関連するデータの傾向や分布を直感的に理解しやすくなります。
なお、データを入力するだけで、このようなデータの分析と可視化が簡単に行える「BIツール」と呼ばれるソフトウェアがあります。「Tableau」などが有名ですが、こうしたツールの導入で失敗しないための勘所はBI導入が失敗する企業の共通点で詳しく解説しています。
データ可視化の流れと成功のためのポイントは?
データ可視化は「情報収集と整理 → 用途に合わせた表現方法の選択 → 共有」という流れで進めます。成功の鍵は、目的を明確にすること、データのサイロ化(部門間の分断)を解消すること、そして分析を丁寧に行うことです。可視化は目的ではなく、意思決定を動かすための手段だと捉えることが重要です。

最後にデータ可視化の基本的な流れと、成功するためのポイントを解説します。
データ可視化の流れ
データ可視化の流れは、大きく3つのステップに分けられます。それぞれのステップについて詳しく解説します。● 情報収集と整理
まずは、社内データベース・アンケート調査・公開データなどを活用して、必要なデータを収集しましょう。次に、収集したデータから誤りや重複を除去し、欠損値の処理や異常値の確認を行います。データスクリーニングとも呼ばれる工程です。最後に、収集したデータを分析しやすい形式に整理します。● 用途に合わせて表現方法を考える
データの特性と伝えたい内容に基づいて、最適な可視化手法を選択しましょう。可視化の目的(比較、傾向分析、関係性の把握など)・対象者(データを見せる相手)・データの特性(時系列・カテゴリー比較)などに合わせて、適切な表現方法を考えることが大切です。可視化データを実際に作成する際には、レイアウト・フォント・カラーなどを組みあわせて、見やすくわかりやすくデザインします。● 可視化したデータを共有する
可視化データが完成したら、対象者に共有します。対面でのプレゼンテーション・レポート・ウェブサイトなど、目的に合わせて共有方法を考えてみてください。データ可視化を成功するためのポイントは?
データ可視化を行う際には、以下のようなポイントに注意して進めることが大切です。● データ可視化の目的を明確にする
もっとも重要なのが、データ可視化の目的を明確に設定することです。目的が不明確なまま進めてしまうと、収集・整形・表現方法の選定・作成・共有というすべての工程でブレが生じ、最終的なアウトプットの品質が低下したり、閲覧者に伝わらなかったりする可能性があります。可視化は目的ではなく手段であり、「どの意思決定を、誰が、どう変えるのか」から逆算することが出発点です。● 目的や用途に合わせて表現方法を考える
データの表現方法を選定する際に大切なのは、目的や用途、閲覧者のニーズに合わせて選定することです。たとえば、データの傾向や比較を表現したい場合は「グラフやチャート」、一般の方にわかりやすく表現したい場合は「インフォグラフィック」、位置と関連するデータの場合は「地図を用いたデータビジュアライゼーション」など、目的や用途に合った表現方法を選びましょう。また、閲覧者に配慮したデザインを構築することも重要です。● データのサイロ化を防ぐ
データのサイロ化とは、異なる部門やチーム間でデータが連携されていない状態のことです。社内でサイロ化が発生していると、必要なデータを収集できていなかったり、収集・整形に時間がかかったりして、可視化の進行を妨げます。ここで当社の経験からひとつ加えると、サイロ化の解消は技術の話に見えて、実際は「誰がどのデータに責任を持つか」というデータオーナーシップの設計を先に固めた組織ほど、統合がスムーズで運用も形骸化しにくい傾向があります。(出典:当社実績・匿名/複数案件レンジ)● 「作って終わり」にしない運用設計
見落とされがちなのが、可視化した後の運用です。ダッシュボードは「貯める」ために作るのではなく、「使われる」状態から逆算して設計しないと、どれほど綺麗に作っても半年ほどで見られなくなります。どの会議で使うか、誰が次のアクションを決めるか、改善要望をどう吸い上げるかまで含めて設計することが、可視化を意思決定に定着させる鍵です。● データ分析は丁寧に深く行う
データ分析を丁寧に深く行うことも大切です。共通点や傾向、洞察などを明確にすることで、可視化したいポイントもわかりやすくなります。「強調すべきこと」「最終的に伝えたいポイント」が明快であればあるほど、最終的なアウトプットの品質も高くなるので、丁寧に慎重に分析を進めましょう。よくある質問(FAQ)
データ可視化とデータ分析の違いは?
データ分析は、データから傾向・関係性・洞察を導き出すプロセスです。データ可視化は、その結果(あるいは元データ)をグラフやチャートなどで直感的に理解できる形に変換する手法です。分析で「何がわかったか」を、可視化で「わかりやすく伝える」という関係にあります。両者はセットで機能します。
データ可視化を成功させる最大のポイントは?
目的を明確にすることです。「どの意思決定を、誰が、どう変えるのか」を先に定義し、そこから逆算して必要なデータ・表現方法・共有方法を決めます。可視化は目的ではなく手段であり、目的が曖昧なまま進めると、綺麗でも使われないダッシュボードが量産されます。
BIツール(Tableau等)を入れれば可視化はうまくいく?
ツール単体では不十分です。データ構造(粒度・定義・更新サイクル)が整っていない状態で導入すると、かえって現場の負担が増えます。目的の明確化 → データ構造の整備 → 運用設計を経てから導入するのが成功の順番です。詳しくはBI導入が失敗する企業の共通点をご覧ください。
まとめ
数字の羅列であるデータは、グラフやチャート、インフォグラフィックなどでわかりやすく可視化することで、より多くの人に理解してもらえる有益な情報になります。ただし可視化はあくまで手段であり、目的の明確化・データのサイロ化解消・運用設計まで含めて逆算することで、はじめて意思決定に定着します。データ活用やデータ分析を行う場合は、それと合わせて可視化の方法を考えるようにしてみてください。
なお、Liberty Data Designには、TableauをはじめとしたBIツールに精通したスペシャリストが在籍しています。丁寧なヒアリングをもとに、導入の提案からデータ分析の可視化、そして“使われる”運用設計まですべてのプロセスをサポートしているので、「データ分析を行いたいが社内にリソースがない」「データ分析で思ったような成果が出ない」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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