監視カメラの選び方ガイド|目的別・設置場所別・AI対応まで徹底解説!

監視カメラの導入を検討する際、どの監視カメラを選べばよいか迷ったことはありませんか。監視カメラは設置環境や監視目的によって最適な機種が大きく異なります。本記事では、屋内用・屋外用監視カメラの違いをはじめ、監視カメラの接続形式(有線・無線)、画質性能、録画・保存方法、AI機能搭載監視カメラの特徴まで、監視カメラ選びで失敗しないための重要なポイントをわかりやすく解説します。
初めて監視カメラを導入される方から、既存の監視カメラシステムの更新を検討されている方まで、監視カメラ選びの参考にしていただけます。
- Index
- 2. 監視カメラの選び方をご紹介
- - 2.1 設置場所で選ぶ
- - 2.2 設置目的で選ぶ
- - 2.3 形状で選ぶ
- - 2.4 接続の形式で選ぶ
- - 2.5 画質で選ぶ
- - 2.6 連携機能の有無で選ぶ
- - 2.7 データ保存形式で選ぶ
- - 2.8 AI対応の有無で選ぶ
監視カメラの役割とは

監視カメラは、映像を通じて人や物の動きを記録・確認できる装置で、防犯や業務管理の分野で広く活用されています。とくに近年では、店舗や施設におけるセキュリティ意識の高まりを背景に、その重要性が再認識されるようになってきました。
ここではまず、なぜ今監視カメラの設置が求められているのか、そして設置によって得られる具体的なメリットについて解説していきます。
店舗防犯の実現に向けて高まる監視カメラの重要性
結論から申し上げると、監視カメラの設置は推奨されます。なぜなら、設置コスト以上に、監視カメラによって防げる被害の方が大きくなり得るからです。
たとえば、営業時間外に侵入され、現金や商品が盗まれるケースは珍しくありません。さらに深刻なのは、不正アクセスによって顧客情報が流出するリスクです。こうした情報漏洩は、顧客対応や関係各所への報告対応に追われることになり、通常業務にも大きな支障をきたします。
そのため、盗難や情報流出といった損失を未然に防ぐ意味でも、監視カメラによる万全な防犯対策が求められます。加えて、監視カメラは従業員の行動管理や来店状況の可視化など、業務改善やマーケティングにも活用可能です。単なる防犯目的にとどまらず、多面的に価値を発揮するツールとして、その重要性はますます高まっています。
監視カメラを設置するメリット
監視カメラを設置することで得られる最大のメリットは、トラブル発生時の証拠を記録できる点と、未然に犯罪を防ぐ抑止力が働く点です。万引きや店外での迷惑行為、器物損壊などが発生した際、監視カメラの映像は重要な証拠となり、スムーズな対応や警察への協力に役立ちます。また、監視カメラの存在そのものが「見られている」という意識を与え、犯行を思いとどまらせる効果もあります。さらに、音やライトで威嚇できる機能を備えたモデルを導入すれば、より一層の防犯効果が期待できます。小売店舗の安全と信頼を守るうえで、監視カメラは欠かせないツールといえるでしょう。
監視カメラの選び方

監視カメラと一口に言っても、その種類や機能はさまざまです。設置場所や目的、接続方法、画質、保存形式、さらにはAI対応の有無など、選定時に考慮すべきポイントは多岐にわたります。こうした要素を正しく理解せずに導入してしまうと、せっかく設置しても十分な効果を発揮できない可能性があります。
このパートでは、監視カメラを選ぶ際に押さえておきたい代表的な観点を順に解説していきます。設置場所やカメラの形状、機能、保存方法など、利用環境に適したカメラを選ぶためのヒントをまとめていますので、導入前にぜひ確認しておきましょう。
設置場所で選ぶ
監視カメラは、設置する場所によって適したタイプや機能が大きく異なります。屋外なのか屋内なのか、目立たせたいのか目立たせたくないのか、それぞれの環境や目的に応じた選定が重要です。
屋外に設置する場合は、風雨や埃、塩害などの自然環境による影響を考慮する必要があります。故障を防ぐためにも、防水・防塵性能を備えた耐久性の高い機種を選ぶことが基本です。特に、防犯目的での設置なら、威圧感があり抑止効果も期待できるボックス型カメラが適しています。また、ハウジングケースの使用やケーブルの保護もあわせて検討しましょう。
屋内に設置する場合は、空間になじみやすく目立ちにくいドーム型カメラが人気です。ドーム型は圧迫感が少なく、店舗や施設の内装を損なわずに設置できるのが特徴です。さらに、夜間の撮影が必要な環境では、赤外線暗視機能付きのモデルを選ぶことで、昼夜を問わず安定した監視が可能になります。
形状で選ぶ
監視カメラは設置場所や目的に応じて、形状にも違いがあります。それぞれの形状には特有のメリットや用途があり、見た目の印象や運用面にも大きく関わってきます。ここでは代表的な「ドーム型」と「バレット型」の特徴を見ていきましょう。
● ドーム型カメラ

ドーム型カメラは、天井に取り付ける半球状の形が特徴で、見た目の威圧感が少なく、空間に
自然に溶け込む点が魅力です。エントランスや店舗内など、デザイン性や雰囲気への配慮が求められる場所に適しています。また、外見からレンズの向きが判別しにくいため、監視エリアを特定しづらく、防犯性にも一定の効果があります。防水対応のモデルを選べば、屋外設置も可能です。
● バレット型カメラ

バレット型カメラは、箱型の筐体にレンズがついたタイプで、高性能なモデルが多く揃っています。監視エリアに応じてレンズを交換でき、自由に画角を調整できるのが強みです。屋外で使用する際は、ハウジングケースで保護することで、さまざまな環境下でも安定した運用が可能になります。また、その存在感から「見られている」という意識を与えやすく、犯罪抑止効果が高いとも言われており、駐車場や施設周辺などの屋外利用に適しています。
接続の形式で選ぶ
監視カメラは、映像の送信方法によって「無線接続(ワイヤレス)」と「有線接続」の2種類があります。それぞれの接続方式には特徴やメリット・デメリットがあり、設置場所や利用目的に応じて適切に選ぶことが重要です。
無線接続は、ケーブル工事が不要で設置の自由度が高く、ネットワークカメラなどで多く採用されています。ただし、電波の干渉を受けやすく、設置環境によっては映像が届かない場合もあります。一方、有線接続は映像の安定性が高く、画質が乱れにくいのが特徴です。工事が必要な分コストはかかりますが、途切れのない監視を重視する場面では有効です。
以下の表に、それぞれの接続方式の違いをまとめました。
比較項目 | 無線接続(ワイヤレス) | 有線接続 |
---|---|---|
配線工事 | 不要 | 必要(工事費がかかる) |
映像の安定性 | 環境により変動(電波干渉に注意) | 安定して高画質を維持しやすい |
設置自由度 | 高い(レイアウト変更しやすい) | 低い(配線に制約がある) |
初期コスト | 比較的低コスト | 配線分のコストが追加される |
故障リスク | 電波障害で映像が届かないことがある | ケーブル断線時にカメラが停止する可能性あり |
以上が、それぞれの違いとなります。無線接続は、小規模店舗や障害物の少ない室内など、比較的電波の通りやすい環境に適しています。一方、有線接続は、屋外や大規模施設など、高画質や長時間の録画が求められる環境での利用に向いています。
画質で選ぶ
監視カメラを選ぶ際、画質の良し悪しは非常に重要なポイントのひとつです。カメラの画質は「画素数(ピクセル数)」で表され、これは1枚の画像を構成する点の数を示します。画素数が多いほど映像の解像度が高くなり、細部まで鮮明に映すことができます。
一般的な監視カメラでは、100万〜500万画素程度が主流です。100万画素でも十分な映像は得られますが、人物の顔をはっきり捉えたい、ナンバープレートや文字情報を読み取りたいといった用途がある場合は、200万画素以上の高解像度モデルを選ぶのが効果的です。高画質なカメラは、証拠映像としての価値も高く、万が一のトラブル時にも有利に働くでしょう。
連携機能の有無で選ぶ
監視カメラをより効果的に活用するためには、通知や操作の連携機能にも注目しましょう。とくに、動体検知や人体感知といった検知機能があるカメラは、異常を察知した際にスマートフォンへ通知できるため、防犯性が格段に向上します。
Wi-Fi接続に対応していれば配線工事の手間も省け、柔軟な設置が可能です。また、PTZ機能(首振り・ズーム)、広角レンズ、赤外線LEDなども併用すれば、昼夜を問わず広範囲を効率よく監視できます。
保存形式で選ぶ
監視カメラは、映像をどのように保存するかによって、運用のしやすさや信頼性が大きく変わります。代表的な保存形式には、HDD、SDカード、SSD、そしてクラウドがあります。それぞれに特徴があるため、使用目的や設置環境に応じて最適な保存方法を選ぶことが重要です。
● HDD(ハードディスク)
HDD(ハードディスク)は、監視カメラに最も広く使われている保存媒体です。価格が比較的安価で、大容量の録画に対応しているため、長時間録画に適しています。ただし、録画容量がいっぱいになると古い映像から自動的に上書きされる仕組みになっているため、重要な映像が失われないように注意が必要です。また、振動に弱く、長期間使用すると劣化しやすい点も踏まえておく必要があります。● microSD/SDカード
microSD/SDカードは、小型で持ち運びやすく、設置も手軽な保存形式です。価格も安価で、スマートフォンやデジタルカメラと同じように扱えるため、監視カメラへの採用も増えています。ただし、保存容量が限られており、静電気に弱く、書き込み可能回数にも制限があるため、あくまで一時的な保存用途に向いています。● SSD(ソリッドステートドライブ)
SSD(ソリッドステートドライブ)は、HDDと同様の使い方ができる保存媒体で、半導体メモリを利用しています。処理速度が速く、衝撃にも強いため、安定性の高い保存方法として注目されています。ただし、HDDに比べて価格が高く、保存容量が少ない点がデメリットです。● クラウド保存
クラウド保存は、近年注目されている保存形式で、インターネット上のクラウドスペースに映像を保存する仕組みです。録画機器が不要で、カメラ単体での運用も可能なため、初期設置の手間やメンテナンスコストを抑えられる点が大きなメリットです。また、インターネット環境があれば、離れた場所からでもリアルタイム映像や録画映像を確認できるため、拠点を複数持つ事業者にも適しています。今後監視カメラを導入する際は、クラウド対応モデルもぜひ選択肢に入れるとよいでしょう。AI対応の有無で選ぶ
監視カメラの選定において「AI対応かどうか」という点が注目されています。従来の監視カメラは映像の記録・再生が主な役割でしたが、AI監視カメラはそれに加えて、異常行動の自動検知や顔認識、通知機能などを備えており、防犯対策を次のレベルへ引き上げるツールとして注目されています。
とくに、異常を即座に検知してスマートフォンへ通知したり、特定の人物を自動で識別する機能は、従来のカメラでは実現が難しかった領域です。導入コストはやや高めですが、その分、リアルタイム性や分析機能によるメリットは大きく、防犯強化が求められる場所ではAI監視カメラの導入が進んでいます。この2つの違いについて次節で簡単にまとめているので、この点で監視カメラを選びたい方はぜひ確認してみてください。
従来の監視カメラとAI監視カメラの違いとは

監視カメラの導入を検討するうえで、従来型とAI対応型のどちらを選ぶべきかは重要なポイントです。以下の表では、両者の機能や用途の違いをわかりやすく比較しています。
項目 | 従来の監視カメラ | AI監視カメラ |
---|---|---|
主な機能 | 映像の記録・再生が中心 | 異常検知・顔認識・行動分析など |
目的 | 証拠としての記録保持 | リアルタイムの異常発見と即時通知 |
異常検知 | なし。人の目による監視が必要 | AIが自動検知・アラート発信 |
顔認識 | 原則非対応 | 特定人物の認識が可能 |
データ保存効率 | 全映像を保存 | 必要な場面のみ抽出・保存 |
通知機能 | なし | 異常を即時通知(PC/スマホ等) |
導入コスト | 低コストで導入しやすい | 高機能な分導入コストが高め |
適した利用場面 | 小規模店舗・住宅など | 商業施設・公共施設・駐車場等 |
メーカー別のAI対応カメラの特徴を解説
AI対応カメラはメーカーごとに機能や強みが異なります。ここでは、Verkada・Cisco Meraki・Panasonic・セーフィーの代表モデルを比較しながら、それぞれの特徴を紹介します。
Verkada : Verkada の特徴
Verkadaは、AIを活用したクラウド管理型のセキュリティカメラを提供するメーカーで、シンプルな設計と高度な機能を両立しているのが特徴です。カメラの録画データはクラウドと本体ストレージのハイブリッドで保存され、インターネット環境があればどこからでも映像を確認できます。映像検索やモーション解析、人物・車両の検知などAIによるスマートな監視機能も搭載されており、監視業務の効率化にも貢献します。

出典:https://www.verkada.com/jp/security-cameras/dome/
屋内外問わず幅広い用途に対応したCDシリーズ(Dome)は、防水・防塵性能を備えた耐久性の高いモデルで、多くの環境で活用可能です。固定設置で安定した映像を確保したい場所には最適です。

出典:https://www.verkada.com/jp/security-cameras/mini/
一方、限られたスペースやさりげない設置を希望する場合には、コンパクトなCMシリーズ(Mini)も選択肢となります。
Verkadaのカメラは、高精度な顔認証機能、自動リレー操作、リアルタイム人数カウントなど、AI技術を駆使した高度な分析機能が標準搭載されています。従来の監視カメラとは一線を画すインテリジェントな監視体験を提供し、セキュリティ管理の効率化を大幅に向上させます。さらに、業界でも珍しい10年間の本体保証やソフトウェア自動アップデート機能により、導入後の長期運用も安心です。設置の手軽さと最先端AI機能を両立したい現場に最適なブランドです。
Cisco : Cisco Meraki MV の特徴

出典:https://meraki.cisco.com/ja-jp/products/smart-cameras/
Cisco Meraki MVシリーズは、ネットワーク機器で広く知られるCiscoが提供する、クラウド管理型のスマートカメラシリーズです。Verkadaと同様に、映像の確認や運用管理をクラウド経由で行える点が最大の特徴で、専用のダッシュボードから遠隔操作・映像検索・アラート通知などが可能です。
Meraki MVシリーズの強みは、Ciscoのネットワーク技術と統合されたセキュリティ管理の柔軟性と安定性にあります。エッジコンピューティングによって映像の処理をカメラ本体で完結させる仕組みとなっており、ネットワーク負荷を抑えつつ、AIによる物体検知やモーション分析も実現しています。
Panasonic : WV-S25700-V2LN の特徴

出典:https://i-pro.com/products_and_solutions/ja/surveillance/products/wv-s25700-v2ln
Panasonicの「WV-X2571LNJ」は、業務用セキュリティブランド「i-PRO」シリーズに属する高性能ネットワークカメラで、特に高画質・広範囲監視・耐環境性能を重視する現場に適したモデルです。最大4K(3840×2160)対応の高解像度で、細かな動きや人物の表情、文字情報までクリアに捉えることができます。
Merakiのようなクラウド前提の設計とは異なり、PanasonicのWV-X2571LNJは、外部レコーダーやVMSとの連携を前提とした構成が基本となっており、従来型の監視システムとの組み合わせに柔軟に対応できます。
Panasonic : WV-S25700-V2LNを調べる
セーフィー : Safie Oneの特徴

出典:https://market.safie.link/products/detail/116
Safie One(セーフィー ワン)は、クラウド録画型防犯カメラサービスを展開するセーフィー株式会社の主力モデルで、「誰でも、どこでも、すぐに使える」をコンセプトとしたオールインワンカメラです。クラウド前提で設計されており、カメラ本体に録画機能や通信機能を備え、レコーダー不要でそのまま利用できるのが大きな特長です。
VerkadaやCisco Merakiと同様、インターネット経由での映像閲覧・共有が可能で、スマートフォンやPCからリアルタイム映像や録画を確認できます。また、Safieのクラウドプラットフォームと連携することで、複数拠点の映像管理、アカウントごとのアクセス制限、イベント検知など、拡張性の高い運用が可能です。
Safie Oneを調べる
選び方を抑えて適切な監視カメラを設置しよう
監視カメラは、現代の店舗運営において欠かせない設備のひとつです。レジ周辺での金銭トラブルや顧客クレーム、さらには従業員による内部不正など、日常的に発生しうるリスクに対し、映像という客観的な記録を残せる点は非常に大きな強みです。また、トラブル発生時の迅速な対応や再発防止策の検討においても、記録映像は有効な手がかりとなります。
さらに、最近では防犯にとどまらず、業務の可視化やマーケティングのヒントとしてカメラ映像を活用する動きも広がっており、「ただ映す」だけの時代から「データとして活用する」時代へと進化しています。こうした背景からも、監視カメラの選定においては、設置環境や目的に合った機能を持つ製品を選ぶことがますます重要になってきています。
そのなかでも注目されているのが、AI機能を備えた次世代型の監視カメラです。たとえばVerkadaのAI監視カメラは、異常検知や顔認識、スマート通知といった機能に加え、ハイブリッドクラウド型の映像管理により、どこからでも簡単に映像を確認できる柔軟性を持っています。また、10年間の本体保証やシンプルな運用設計といった点でも、継続的に使いやすい設計が施されています。
防犯対策と業務改善の両立を目指す店舗にとって、信頼性・機能性・コストパフォーマンスをバランスよく備えたVerkadaは、有力な選択肢のひとつといえるでしょう。
ご相談、お見積もり、ご不明点などお気軽にお問い合わせください