
近年、AIを活用した監視カメラの進化は著しく、単なる映像記録を超えて、リアルタイムでの解析や多種多様な検索が可能になっています。VerkadaのカメラにもAI機能は標準搭載されていますが、2025年2月より最新AI機能「映像リレー検索」「POI Onlyサーチ」が登場しました。この機能は監視カメラを活用した追跡や映像検索において運用を大きく変えることができ、犯罪や不正を未然に防ぐための助けとなると考えます。実際にどんなメリットがあるのか、機能の概要と実際の活用事例をご紹介します。
Index
AI機能:リレー検索

映像リレー検索が必要な理由
監視カメラの映像を活用する際、特定の人物や車両を追跡するのは時間がかかる作業です。複数のカメラ間で対象がどのように移動したのかを確認するには、一つひとつ映像を見直す必要があり、膨大な時間と労力がかかるのが現実でした。
しかし、映像リレー検索を活用すれば、AIが対象の特徴を認識し、別のカメラ映像へ瞬時にジャンプして追跡できるようになります。これにより、事件・事故対応の迅速化やセキュリティ管理の強化が可能になり、監視業務の効率が大幅に向上するのです。
Verkada最新機能“AI映像リレー検索”とは?
映像リレー検索は、AIを活用した人物・車両の追跡機能で、複数のカメラにまたがる映像の中から、特定の対象を即座に検索・追跡できる画期的な機能です。映像履歴から対象人物を特定してクリックすると、その特定人物の過去映像を現在視聴している映像と照らし合わせながら1画面で確認ができます。過去映像のピックアップは日付指定も可能です。Verkada製品は映像の共有もワンクリックでできるため、警察や関係者へ映像共有する手間も減らせます。

Verkada AI映像リレー検索はどんな場面で活用できる?
商業施設での不審者追跡
大規模なショッピングモールでは、施設内の複数のカメラを通じて不審人物の動向を追跡する必要があります。従来は警備員が複数のカメラ映像をチェックしながら手作業で特定する必要がありましたが、映像リレー検索を活用することで、AIが対象の特徴を識別し、館内のどこに移動したのかを瞬時に追跡できます。これにより、万引きやトラブルを未然に防いだり、事故や不祥事発生時の原因特定の迅速化につながります。
企業オフィスでのセキュリティ強化
オフィスでは、限られたエリアに許可された従業員のみがアクセスできるようにする必要があります。映像リレー検索を活用すれば、不審な動きをする人物をリアルタイムで検知し、どのエリアを通過したのかを即座に特定できます。特に深夜の無断侵入や情報漏洩リスクの高いエリアへの不正アクセス防止に効果的です。
学校・教育機関での安全管理
学校や大学では、生徒や教職員の安全を守るために監視カメラが活用されています。特定の生徒が予定外のエリアに出入りしていないか、不審者が校内に侵入していないかを即座に確認できるため、迅速な対応が可能になります。また、事件やトラブル発生時にも、映像リレー検索を活用することで正確な情報を把握し、適切な対応が取れます。
工場・倉庫での業務効率向上
大規模な工場や倉庫では、多くの従業員や車両が出入りし、物流管理が複雑になります。映像リレー検索を使えば、特定の作業員の行動を可視化し、安全管理や作業効率の最適化が可能になります。事故が発生した際にも、迅速に映像を特定できるため、原因究明がスムーズに進みます。
気になる方はこちらから>>お問い合わせ<<
POI Onlyサーチ(POI:Person of Interest)
「POI Onlyサーチ」とは、特定の人物(Person of Interest: POI)のみを検索し、他の映像データを除外する機能です。この機能を活用することで、必要な情報だけを抽出し、プライバシーへの配慮を強化しながら効率的な映像解析が可能になります。

POI Onlyサーチの特徴
- ターゲットのみにフォーカス:AIが特定の対象のみを認識し、不要な情報を排除。
- プライバシーの保護:関係のない人物を除外。
- 迅速な検索機能:数時間分の映像から、わずか数秒で対象人物の行動を特定。
POI Onlyサーチのメリット
プライバシー保護の強化
従来の監視カメラでは、録画された映像の中に多くの無関係な人物が含まれていました。しかし、POI Onlyサーチを活用することで、対象以外の情報を自動的に除外し、個人情報の保護を強化できます。
検索時間の短縮
膨大な映像データから目的の情報を探し出すのは、時間と労力を要する作業です。POI Onlyサーチを活用すれば、AIが瞬時に対象を特定し、検索時間を大幅に短縮できます。
法令遵守とコンプライアンス対応
プライバシー保護が重視される現在、企業や公共機関は監視カメラの運用に慎重になっています。POI Onlyサーチを活用することで、関係者以外の映像を最小限に抑え、GDPRや個人情報保護法への準拠を強化できます。
VerkadaのPOI Onlyサーチ活用が有効な業界
業界問わず様々な場所で活用できますが、特に有効活用できる業種を挙げています。
オフィス・商業施設
不審者特定や来訪者のみを識別し、スタッフや顧客のプライバシーを保護
教育機関
学校関係者をPOI登録することで、来訪者と関係者の識別
学校内のセキュリティを向上し、生徒や教職員のプライバシーを確保
病院・医療施設
患者や訪問者の識別を効率化し、関係者以外のプライバシーを保護
公共機関・自治体
防犯対策を強化しながら、一般市民のプライバシーに配慮
VerkadaカメラにはAI顔ぼかし機能も標準搭載!

VerkadaのAIには、映像に映る人物の顔を自動でぼかす機能も搭載されています。さらに、履歴映像のアーカイブ時には、特定の人物のみ顔ぼかし適用除外とする“選択的顔ぼかし”機能もございます。これにより、監視映像を活用しながらも、関係のない第三者のプライバシーをしっかりと守ることができます。個人情報の流出リスクを低減し、監視映像の適切な運用をサポートします。
まとめ
VerkadaのAI機能を駆使して、業務のパートナーに
監視カメラの役割は単なる記録装置から、リアルタイムで状況を可視化し、迅速な意思決定をサポートするツールへと進化しています。今回ご紹介したVerkadaの「映像リレー検索」「POI Onlyサーチ」は、単なる防犯用途だけでなく、業務効率の向上や安全管理の最適化にも大きく貢献する技術です。これに留まらず、VerkadaのAI機能は進化のスピードが早く、不審者追跡や内部不正追跡の補助として必ず役に立つと考えます。ご紹介した機能以外にも、様々なAI機能が標準搭載されており、原因特定や意思決定の迅速化を促進します。防犯/監視にお悩みの方は、ぜひ一度弊社までお問合せください!
